TOEFLテストの種類と違い

TOEFLテストの種類と違い

TOEFL(トーフル)は世界的に認められている英語検定ですよね。
英語を母国語としない方々の英語のコミュニケーション能力を測定するテストとして広く知られています。
海外の大学へ進学する際にはTOEFLのスコアを求められることがあります。

TOEFLは、大学での講義(受講や討論)、そして大学生活などの学生生活全般でのコミュニケーションに必要とされる、「読む(Reading)」「聞く(Listening)」「話す(Speaking)」「書く(Writing)」の4つの技能を総合的に測定します。
アメリカやカナダの大学では入学願書提出の際に、TOEFLスコアの証明書の添付が求められます。
台湾の大学でも英文科(英語學系,英文學系など)へ進学したい方はTOEFLを受験した上で、ある程度のスコアを取得して下さい。
海外の大学では、入学願書申込みの条件として、TOEFLのスコア○○以上必須などと記載されていることがあります。
もちろん、指定されるスコア以上の証明書がない場合には、その大学や学科へ申込むことができません。

TOEFLは世界的な英語力検定試験で有名ですが、新システムの導入や改定に伴い、多くの種類があって混乱してしまいがちです。
こちらでは、「けっきょく、どれを受けたらいいの?」という疑問にお答えします。

TOEFLテストの種類は大きく分けて3つ!

  1. TOEFL iBT テスト
  2. TOEFL PBT テスト
  3. TOEFL ITP テスト

TOEFL iBT テスト

TOEFLの公式テスト
これから公式テストはTOEFL iBTに一本化することが決定されております。
日本で受験するTOEFLの公式テストは、こちらのTOEFL iBTとなります。
公的なTOEFLスコアとして認められます。

「iBT」とは?

「iBT」は「Internet-based Test」の略称で、インターネット回線を利用した公式なTOEFLテストとなります。
受験者は試験会場にあるパソコン(コンピュータ)を利用してテストを受けます。
試験会場にある全てのパソコンはインターネットを通じてTOEFLテストセンターに繋がっているので、インターネットベースのテストという名称となっております。

一般的な紙を用いたペーパー試験とは異なり、パソコンの画面にて問題を閲覧したり、他の問題へ移る為にページを移動をしたり、マウスを利用して回答を選択したりしますので、パソコンでの試験環境に慣れていないと英語の実力はあっても高得点を取ることは難しいです。

iBTの構成

Reading, Listening, Speaking, Writingの4セクション

iBTのスコア

0~120

TOEFL PBT テスト

TOEFLの公式テスト
公的なTOEFLスコアとして認められます。
上記の「iBT」との違いは下記のとおりとなります。

「PBT」とは?

「PBT」は「Paper Based Testing」の略称で、一般的な検定試験と同じようにマークシート形式の解答用紙に答えを手書きで記入します。
TOEFL iBTを実施する条件に満たない国や地域にて実施される公式なTOEFLテストとなります。
しかし、これからはiBTに一本化することが決定されており、PBTは段階的に廃止する方向で進んでいます。
※日本では2007年11月をもってPBTでの試験実施は終了しています。

PBTの構成

Listening, Structure, Readingの3セクション + Writing

PBTのスコア

310~677
Writing:トータルスコアとは別に1~6で表示

TOEFL ITP テスト

テスト方法は「PBT」と同じで、マークシート形式の解答用紙に答えを記入します。
ただし、「ITP」のスコアは公的なTOEFLスコアとは認められません

「ITP」とは?

「ITP」は「Institutional Testing Program」の略称で、団体(40名以上)向けのTOEFLテストとなります。
公式のTOEFLテストとは違い、テストを実施する各学校や団体が希望・指定する日時に試験が行われます。
団体向けのテストのため、TOEFLテストの運営事務局に対して個人でITPを申し込むことはできません。
ITPの受験を希望される個人の方は、ITPを実施する予定の大学(生協)や専門学校、団体へお申込することとなります。

公式テストであるiBTの試験対策の一環としたTOEFLの模擬試験(模擬テスト)として実施されることが多いです。
他には、大学の英語クラスのレベル分けテストや、派遣留学の際に提携先の大学へ提出するスコアとして取り扱われることがあります。
テスト内容はTOEFL PBTの過去問題を再構成して出題されます。
※公式のTOEFLテストではありませんので、提出先によってはTOEFLスコアとして認められないことがあります。

PBTの構成

Listening, Structure, Readingの3セクション

PBTのスコア

310~677

各テストは相関関係がある

各TOEFLテストのスコアには相関関係があります。
例:TOEFL iBT スコア61 = TOEFL PBT スコア500 = TOEFL ITP スコア500
模擬試験として受けたITPで取得したスコアをみることで、公式テストのiBTを受けた際に取れるであろうスコアを知ることができます。

各TOEFLテストのスコア相関対照表

TOEFL iBT TOEFL PBT、及び、TOEFL ITP
111 – 120 640 – 677
100 – 110 600 – 637
90 – 99 577 – 597
79 – 89 550 – 573
71 – 78 527 – 547
61 – 70 500 – 523
51 – 60 467 – 497
41 – 50 437 – 463
30 – 40 397 – 433

どれを受けるべき?

海外の大学や会社へ提出するような公的な書類を目的とした資格取得であればTOEFL iBTテスト一択です!
模擬試験として学校や団体で受けるTOEFL ITPテストは、あくまで模擬試験として取り扱われますので、どんなに高得点であっても公的なTOEFLスコアではないことにご注意下さい。

TOEFL iBTのお申し込み方法

TOFLE iBTは、ETSのウェブサイトにてご自身のアカウントを作成して、そこから申し込みを行います。
その後、ETSと提携している指定会場にて受験します。

ETSのウェブサイトにあるMY TOFLE(英語)のページを開き、ページ右下のNew Usersにある「Create an Account」にてアカウントを作成して下さい。


※まめ知識※
TOEFLは、アメリカの非営利教育団体である「Educational Testing Service(ETS)」により開発・運営されています。
また、TOEFLと同じ目的である、もう一つの世界的な英語検定「IELTS(アイエルツ)」は、イギリスのケンブリッジ大学英語検定機構が運営しています。
歴史上イギリス圏であったオーストラリアではIELTSを推奨していますので、オーストラリアにて大学進学を目指される方は、IELTSの学習、及び取得をオススメします。
オーストラリアではTOEFLのスコアを認める大学も増えてきておりますが、IELTSを取得されていた方が無難です。


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